島根県大田市立仁摩小学校:校内研
1 期日
2024年10月7日(月)
2 参加者
4年生児童23名 教員17名 市教委1名 教育実習生1名
3 内容
授業参観 全学級の授業視察
授業 国語科 4年 くらしの中の和と洋 第1時
講話 情報活用力を育成するための必須授業スキル
職員の授業に対するコメント
4 感想
椿原先生授業・講話感想
島根県大田市立仁摩小学校
〇椿原先生の教材研究にかける熱意に感服した。すべての授業でそれを行うのは無理だが、せめて年に一つでも自分で教材を作ることが学校や自身の財産になる。
子どもたちの1時間1時間の学びを大切にするためには、入念な準備をして臨まなくてはならない。
〇(授業)説明文の読解の授業展開が面白かった。褒める,励まして取り組ませる(成長させる)技術が勉強になった。自分が子どもであの場にいても,どんどんやりたくなってくると思う。それくらい,やったらやった分だけ価値があると子ども自信が感じられる授業だと思う。
指をおさえて読む音読の確認の徹底がとても良いなと思って早速翌日真似をした。以前より集中して取り組む子も増えたが,あんなに全体を統率して進める椿原先生のようにはなかなかいかないなと感じた。熟練の技。努力して技を身に付けたい。
〇(講話)普段目の前の子どものことで精一杯になっており,あまり日本全体のことなどということは考えをもたなかった。しかしながら,椿原先生のお話を聞き,目の前の子が,将来日本を背負う存在であることを考えると私たち教師は,とても重要な使命を背負っているのだと感じた。これから大きく社会が変わっていく中,変化に柔軟に対応できる自分自身でありたいと同時に,そのような子どもたちを育てていけるようにしていきたいと感じた。
探究学習は今現在,自分自身興味をもっている分野である。探究学習の進め方がとても参考になった。資料を収集させない(教師側で精選する)・本物の課題を提供するなど具体的に教えていただいたのでイメージがもちやすかった。
「主体的にするには自己選択・自己決定」は大事だと思う。「あなたはどうしたいの?」と問いかけていきたい。
〇椿原先生の授業を初めて見せていただき、真似したいところがたくさんありました。
早速、算数のコンパスを使って円を書く学習で、書く→前に出して丸をもらう、の流れをしました。
子どもたちの「よしっ!」や「やったっ!」の声に私まで嬉しくなりました。
誰もとりこぼさない学習のためにもこの流れを続けていきたいです。
また、新出漢字の学習の場面で教えていただいた、筆順を声に出しながら書くことをしました。集中して取り組む姿が見られ教室がいきいきとした雰囲気になりました。
〇教師の姿勢や視線の大切さを改めて感じました。
椿原先生の凛とした佇まいや、優しいけれど鋭い目の力に、子どもたちの背筋も自然と伸びていたように思います。
また、先生の授業の中には特別支援教育的な配慮が散りばめられていると感じました。
視覚的な支援、短く具体的な指示を1つずつ出すこと、立たせるなどの体の動きを授業に入れること、飽きさせないテンポ感、スモールステップで評価をすることなど…。
どんどん真似させていただきたいと思います。ありがとうございました!
〇通級でかかわっている児童が、椿原先生の指示をよく聞いてきびきびと準備したり、発問に即座に反応したりする姿を見ました。
指示も、そしてどうすれば褒められるのかもわかりやすいから、生き生きと学習に向かえるのだろうと感じました。
椿原先生の解説で「スタートをそろえて、スモールステップにすることでズレが生じにくい」と分かり、目からうろこが落ちるとはこのことか!と思いました。普段、個別指導が多く一斉指導からは離れていますが、今日の4年生との授業で「確・丸・褒」は早速やってみます。
〇椿原先生のテンポ感、声、表情、目力など、先生が醸し出す技術で子どもたちがどんどん引き込まれていくのがよくわかりました。
「すごい!」「120点」など、椿原先生に褒めてもらえることがうれしいんだなと感じました。
授業の構成も、目からうろこばかりでした。
椿原先生の言われる通り、説明文や物語文は、どの教材でも通用する授業展開をしていかなくてはと思います。まずは、何が書いてあるのか正しく読み取る力をつけさせていきたいです。
椿原先生の講話の中で、「ちょっと背伸びさせる」というキーワードが心に残りました。
毎時間は難しくても、単元の中の1時間でも、「ちょっと背伸びできる」内容を取り入れていきたいと思います。本当にありがとうございました。
〇今回の研修でもたくさんの学びがありました。
めあてなどを四角で囲むときに、角4か所に点を打ってから点を結ばせるときれいに四角がかけること。
段落番号を書くときに、1文字下がったところではなくその上に書くこと。
文章を読むときに、1文ずつスラッシュを入れて読むと読みやすくなること。
このほかにもすぐに取り組めそうなことがたくさんあったので、早速やってみようと思います。
また、授業の中で椿原先生がやっていらっしゃった、1つできたら前に持って来させて丸を付けるというのを真似してやってみました。
スモールステップで取り組めるようにすることで、やるべきことが明確になったと感じましたし、子どもたちも丸がたくさんもらえて嬉しそうで私も嬉しかったです。今後も続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。
〇はじめの文房具を揃えるそろえるところで、一つ一つ確認して褒めながら一気に子ども達の気持ちを学習に、椿原先生のほうに向けておられた。しっかり褒められるので、子ども達も言うこと聞いて「褒められたい!」という気持ちですーっと活動ができるようになっていった。学級を統率するお手本だと思った。
・Aさんは、若干遅れて教室に入り出遅れ感があったのでどうなるかなーと心配してみていた。椿原先生は全体に指示を出されながら、さりげなく個別対応をして少しずつ後れを取りもどしていかれた。つい、どっぷり個別指導をしてしまいがちだが、あくまでも全体指導の中での個別指導対応に徹しておられる。これは、もう、体が自然に動いている感じさえする。
「今、追いつかなくても、次の作業までに追いつけるように」という見通しで進めておられる。ああいう場面で、個別指導に時間をかけると全体がくずれるし、指導される方も嫌がる場面が多い。ただ、意識と目は離さない。
・椿原先生は、指示・説明の時には必ず前で話される。これは、特別支援教育的にも必要な配慮であるが、つい教室後方から話したりすることがある。先生が前に出ると大事なことを話されるぞという意識をもたせる。
・指読みや段落番号、ノートの書き方指導(行空けや一字空け、次のページに行ってもいいなど)は全ての教科の基本となる事柄で、とても参考になった。一斉指導で全員を同じように書かせることは相当の技量が必要なことだと思う。どうか、みんなものにしてほしい。
・ノートを持って来させて〇をつけることについて、椿原先生のスピード感を目に焼き付けておきたい。一人当たり、1秒~2秒程度で説明はしない。力強く褒められて〇をするのみ。子ども達は「よっし!」といってガッツポーズ。後ろの列は、常に動いているので長蛇の列にはならない。
・段落から、文に。文ごとにスラッシュを入れる習慣。大事な一文を見極める力を育てること。そこから大事な言葉をつかみ取る力をつける。
・説明文の構造を、ノート見開き2ページを使って一目でつかみ取ることができるような工夫をされている。ノートを見開きで使うことによる効果を考えたい。
・話す聞くスキルを読むときに、言い直しをさせたり、もう一度言わせたりされたがそのたびに、「緊張しただろう。」「だけどその時にこそ成長するんだ」と共感され、挑戦の意義、挑戦したことに対する称賛を伝えておられた。失敗は成功のためのステップであり、失敗を失敗にさせず緊張場面に変換して成長を褒めるという教育的な行為をほんの数秒の子どもとの関りでつくりだしておられる。子どもの学習行為を読み取る力、意義ある学習行為だと価値づけする力、それを伝える端的で力強い言葉を私たち教師はもっていなければならないと思った。
・授業が終わってもなお椿原先生にノートを見てもらおうとする姿。これが、すべてを物語っているようだった。
・教材主義に陥らず、教材を使って読み取りの力(スキル)・情報収集の力(スキル)を積み上げていかなければならないと痛感した。そのためには、単元でどんなスキルを身に付けさせるか、明確にしておくとよい。それが積み上がれば大きな力になる。スキルはトレーニングすれば身に付き、力がついてくる。教育部長さんが、市役所でもやってほしいと椿原先生にお話しされていた。社会人になって仕事をする上でも必要かつ重要なスキルであることを表わしている。まさに、国語科の資質能力にあたることだと思う。
・授業をビデオに撮影して、後にその授業を解説する研修方法はこれまでもあったが、自分で解説しながら授業をするという解説型の授業は今年度椿原先生に見せていただくのが初めて(6月もしていただいた)だった。ポイントとなる授業行為について、解説をしていただくことでその価値・効果・意義が参観者に分かる。全ての授業行為には意図があるが、目の前の授業においてもそれに気づかないことはその人のキャリアや学びの違いによってあり得る。同じ授業を見てリアルタイムで解説を聞けることは、その後の自分の実践に生かす意味でも、椿原先生の授業を参観者共通のモデルとして記憶して実践する上でもとても素晴らしいものだった。
〇椿原先生、この度は示範授業を見せていただき、ありがとうございました。教育実習期間中に先生の授業を見ることができたこと、お話を開けたことはとても貴重な機会となりました。
4年生の示範授業を見せていただき、学んだことがあります。まず、私にとって机の上に筆箱を出さないということは新しい視点でした。児童にとって机の上に筆箱がないことによって机を広く使うことができ集中しやすくなる効果があると思いました。また、全体を通してとてもリズムが一定していて児童の集中力がグッと上がっている印象を受けました。そして指を当てながら読むことで目線をそらしてもすぐ元の位置に戻って書けるというお話がありました。教科書を読む上で高い集中力がいると思います。指を当てながら読むことで少し集中力が切れてもまた元の状態に戻りやすくなると思いました。スタートをそろえてスモールステップにすることもとても印象的でした。このことが個人差が出ないことにつながり、全員を置いていかない授業になると学びました。児童の様子を見ていて、指示されたことをすぐ行動に移せる子もいれば、反応が遅れてしまう子もいました。そのような児童の進度をそろえることで「自分は遅れている、できない」というマイナスな感情を持つことがなく学習に取り組めていると感じました。ノートの使い方として文字を囲む時に点を4つ書き、それらをつなげるという方法は私が教師になったらぜひ取り入れさせていただきたいと思いました。ノートの文字が乱れていると勉強の意欲がなんとなく出にくくなるという経験をしたことがあります。そのため、ノートをなるべくきれいに書くことは勉強への意欲や集中力を上げることにつながると考えます。段落番号を文の終わりに書くことが不安なく書けて自信を持って段落番号を書けるようになると思いました。私も小学生の時段落番号が合っているか不安な気持ちを持ちながら書いていました。そして間違えている時に全て書き直してとても残念な気持ちになっていました。自信を持って学習をすることは重要なことだと感じました。授業を通して学んだことはこれから実際に私が授業をする際に生かしていきたいと思いました。
研修においても学んだことがいくつかあります。背伸びさせることの大切さを学びました。少し集中しないと解けない問題などを出すことで自分の力がさらに伸び、児童の学力が上がっていくことにつながると思いました。そして、電子黒板のスライドなど右端の部分に発問指示を言語化して書いておくことを教わりました。この点も児童を誰一人取り残さない授業につながると思いました。そして文を何度も読むことで脳を使う領域を減らすという発想が分にはとても新しいことでした。文を何度も読むとその文をスラスラと読めるようになり、文につまることがなくなるという理由があるのだと学びました。そして、「給食だより」を読みくらべようではたより①と②を読み比べて違う点を探しました。画像と文を別のものにすることでたよりをより詳しく読み取る力が付くと感じました。句点の部分で斜線を引いて区切り、同じ文は読みとばし、異なる文に着目して異なる点を見つけました。これを習慣化させることで文を比較しながら読むことが得意になると思いました。
今回の示範授業と研修でさまざまなことを学びました。これらのことを実際に授業をするようになった時に1つずつ生かせるようにしていきたいと思いました。この度は貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。
5 写真
6 関連リンク
https://www.ohda.ed.jp/schools/es/nima_es/nima_es_topics/9679